今日は歩くシリーズ
marcher : いちばん一般的な歩くを意味する動詞。つまり、英語で言えばwalkである。これ以上特にコメントはないが、派生語が多いのが特徴。rをとって、marcheとすれば、階段の意味になる。階段でも、段数が短く、少し高いところに上がるためのものを指すことが多い。この意味で使うときはmarchesと複数形になる。過去分詞のmarchéとすれば、いわゆるフランスのマルシェである。いわゆると言ったって知らない人も多いだろうから簡単に言うべきか。週に一回とか月に一回とかで開かれ、広い通りや広場に店が立ち並び、野菜やら果物やら肉やら魚やらが売り出される露店市である。日本でマルシェというと、ちょっとオシャレな屋台ご飯やお菓子屋さんなどがある、お祭りみたいなものだが、フランスではもっと日常的というか、もちろんお祭り的なコンセプトのものもあるけど、基本的に日用の食材がメインである。つまり完全な対応物は存在しないと言っていい。文化の違いである。marcher sur〜という感じで、間接他動詞のように使うと、~を踏むという意味にもなる。
se promener : 散歩をするという意味の代名動詞。promenrだけで他動詞的に使うと散歩をさせるという意味で、例えばpromener son chienとして、犬を散歩させる、つまり犬を散歩するという意味になる。ようは、se promenerは自分を散歩させるということ。構成要素を見てみると、pro+menerで、前へ運ぶという意味である。歩くだけでなく、se promener en voitureといえば、ドライブの意味になる。名詞はpromenadeで、日本語でもプロムナードと言うと、なんだか聞いたことのある響きである。都市に整備された歩行者用の小道とか海浜通りとかにオシャレをてらってつけられていることが多い気がする。
se balader : ブラブラするという意味。balladeというと、日本語のバラードのもとだけれど、フランス語にそういう意味はなく、本来は詩の一形式を言う。balladeをうたっていた昔の吟遊詩人たちが各地を遍歴していたから、転じてブラブラするといういになったらしい。balladeはlが2つだが、baladerはlが1つだから注意。ぶらぶらの名詞はbaladeでlが1つ。ややこしい。ちなみに舞踏会を意味するbalはどう語源で、もとをたどるとダンスという意味にいきつく。